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​2025年9月ザンビア続報

理事長播磨氏・副理事長若松氏​・安藤氏・竹内氏の4名がザンビアの地で消防・救急支援を実施した。本活動は2023年から実施されており、本格的な支援と調査、今後のザンビアの

​救助体制のレベルを推し上げるべく6日間の調査を実施した。

 

ザンビア渡航・概要

 

今回のザンビア渡航では、現地の消防・防災体制の調査や関係機関との連携強化を目的に、複数の機関を訪問しました。

ザンビアでは救急車は病院や診療所が所有しており、外傷事故に出動するケースはほとんどありません。そのため、本来なら助かるはずの命(防ぎ得た外傷死)が多く失われています。

 

私たちJPRとCERSは、この課題を改善するために、「日本で行われている外傷初療標準化プログラムをベースに、ザンビア国内の実情に併せた外傷教育プログラムの作成とセミナーの開催」を計画しています。消防士をリーダーとして育成し、将来的には警察や道路交通安全庁などへ広げていくことで、地域全体の救急医療体制を強化することを目指しています。

 

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1日目:JICAザンビア事務所訪問

渡航初日は、JICAザンビア事務所を訪問しました。これまでオンラインで積み重ねてきた打ち合わせを、現地で直接行うことで、より具体的な活動計画を共有することができました。JICA職員からの質問や懸念点を伺いながら、今後の方向性を確認する貴重な時間となりました。

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2日目:消防・行政機関との交流

午前中はルサカ消防本部を視察。市内にある3台の消防車のうち、稼働できるのは2台のみであることや、完成していながら未稼働の消防署など、設備面の課題を現地の消防士から直接伺いました。

続いて、消防署を監督する地方自治省を訪問し、JPRが進める3年間プロジェクトを説明。同省には大阪消防で訓練を受けた経験者もおり、プロジェクトへの理解と支援を得ることができました。

午後には在ザンビア日本国大使館へも訪問し、活動の目的を共有。人口動態や市民生活の実情について意見交換を行い、今後の協力体制を強めました。

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3日目:消防学校カブウェ訪問

早朝にルサカから150キロ移動し、国立消防学校(Zambia National Fire Service Training School)を視察しました。急遽、学生たちの訓練式では検査官の役を担わせて頂きました。その後、アカデミーの目的や消防サービスのミッションについて説明を受けました。

今回の訪問には、将来的なセミナー開催候補地の視察、そして救助活動に関する理解を深めるという2つの目的があり、いずれも大きな成果を得られました。訓練に励む学生たちの高い熱量には大きな感銘を受けた一方で、防火服や防火手袋が不足していることや、呼吸器ボンベの補充に150キロの移動が必要であるといった課題も確認しました。

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5日目:道路交通安全局(RTSA)・国家警察本部訪問

この日は、まず道路交通安全局(RTSA/Road Transport and Safety Agency )を訪問。交通規制や車両登録を担う中央機関であり、我々のプロジェクトへの関心も高く、交通事故対応スタッフの教育の重要性について意見を交わしました。制御室を見学した際には、全国からの緊急電話を「983」で一元的に受け付け、効率的に出動までつなげる仕組みが整備されており、大きな参考となりました。

午後には国家警察本部を訪問。国家警察総長自らが出席し、プロジェクトの意義を認めていただくとともに、将来的には警察の訓練プログラムに組み込む可能性についても示唆されました。人々の安全を最優先に考える彼らの姿勢に触れ、私たちの活動の意義を改めて実感しました。

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6日目:保健省/災害管理・緩和ユニット(DMMU)との協議

ミッション最終日には、保健省と災害管理・緩和ユニット(DMMU/Disaster Management and Mitigation Unit)を訪問。プロジェクトの概要を説明し、今後の協力について議論しました。これらの主要機関と連携することで、活動の幅と影響力はさらに拡大し、ODA(政府開発援助)の枠組みに位置づけられる可能性も見えてきました。

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​まとめ

今回の渡航は、CERSの皆さんの献身的なサポートのおかげで大きな成果を収めることができました。消防・警察・行政といった幅広い分野の関係者とつながり、課題と可能性の両方を確認できたことは、今後の活動にとって大きな財産です。

想像を超える成果と、現地から寄せられた大きな期待を胸に、私たちJPRは今後も確実に、そして着実に活動を進めていきます。

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